2004-03-18から1日間の記事一覧

その他X線照射などで得た、非相同染色体間の相互転座(動原体付近のヘテロクロマチン領域と、ある点との転座)、欠失を組み合わせて、特定染色体領域を半数体化(n),3倍体化(3n)したりできる。

たとえば、BL-4519 Dp(2;3)Cam 14T, cn[1]/CyO は49A;51EF部が3倍体のハエであるが、Dp(2;3)Cam 14Tとは、 Ts(2Lt;3Rt)6r23+Ts(2Rt;3Lt)H24のことである。といっても??なので図を書くと、これ。図のような転座を持つハエI、IIの染色体を組み合わせると、赤で…

しかし、古典的な染色体操作も非常に奥が深い。Elmore et al.(2003)はOr47bを相同組換えによるgene targetingによりもたないノックアウトハエを作った。Carlsonもこの論文に名を列ねているが、彼のグループはDobrista et al.(2003)でOr22a,bを持たないハエ(デルタハロ)として、Or22a,bを含めて8個の遺伝子を全く持たないハエ系統をWelteから貰って使っている。

8個もの遺伝子が無くても、この系統は致死ではなく、生殖能力もあり、系統として確立できていることには驚かされるが、この系統はDf(2L)dp[79b] 22A2-3;22D5-E1領域(2L)を欠失している染色体と Dp(2;2)dpp[d21] 22A2-3;22F1-2相当領域(2L)が52F領域(2R)にも…

ハエ 古典的染色体操作

ハエでも相同組換えによるgene targetingができるようになったし、前日日記のように塩基配列レベルでの明確な端がわかった小さな欠失染色体(唾腺染色体バンドの変化としてわからない)も作れるようになっている。