嗅覚 マウス 1嗅細胞1嗅物質受容体法則3

2/28/2004の日記を書き直していたら疲れた。
日に日に頭が衰えていくのを実感する。

マウスで1嗅細胞1嗅物質受容体法則を成り立たせる機構として

1あるOr遺伝子の選択機構(といっても他のOr発現を少し許す),

2選択されたOrが正常タンパクなら他のOrを完全に排除する機構。

3もし選択されたOrが異常タンパク(偽遺伝子由来とか途中にstop codonがはいっている)ならば,1にもどる(第二のOr遺伝子の選択)。正常なOrタンパクであるまでこれを続ける。

が考えられている。
ハエ成虫では本来Or22aが発現する嗅細胞(ab3A細胞)においてOr22aのある状態,
欠失と転座を組み合わせて作ったOr22aのないハエで,Or47aをOr22aプロモータGal4,UAS-Or47aにより強制発現させた状態
Or22aとOr47a上記強制発現による共存状態
を作り出し,電気生理でOr22aとOr47aが共存できていることが示されているDobrista et al.(2003)Neuron,37,827-841.
マウスではSerizawa et al.(2000)Nature Genetics,3, 687でMOR28のtransgenic allele(外来のもの)とendogenous allele(内在のもの)がどちらか片方しか1つの嗅細胞中で発現しない(1つの細胞で共発現することはない),また2つの外来MOR28遺伝子を並置(tandem;それぞれ違うリポーターで発現をみれるようにしておく)し導入すると,どちらか片方しか1つの嗅細胞中で発現しない(1つの細胞で共発現することはない)ことが示されている。
ハエのようにOrXプロモーター+別のOrY+IRES+reporterをつなげたtransgeneを相同部染色体に挿入したらどうなるだろうか?

  • (3/11記入;すでにやられていたMombaerts et al.1996;Wang et al.1998。OrX投射糸球体と違う糸球体に投射するそうだ)

外来OrXプロモーターが選択されてOrY正常タンパクができる場合,リポーターの発現ゾーンはOrX発現ゾーンなのだろうか?

正常Orタンパクによるnegative regulationとは,どんな機構なのか?